乾杯

かたい絆に 想いをよせて
語り尽くせぬ青春の日々
時には傷つき 時には喜び
肩をたたきあった あの日

あれから どれくらいたったどろう
沈む夕日を いくつ数えたろう
故郷の友は いまでも君の
心の中にいますか

乾杯! 今 君は人生の
大きな 大きな舞台に立ち
遥か長い道のりを 歩き始めた
君に 幸せあれ!

キャンドルライトの中の二人を
今こうして 目を細めてる
大きな喜びと 少しのさみしさを
涙の言葉で 歌いたい

明日の光を 身体にあびて
振りかえらずに そのまま行けばよい
風に吹かれても 雨に打たれても
信じた愛に 背を向けるな

乾杯! 今 君は人生の
大きな 大きな舞台に立ち
遥か長い道のりを 歩き始めた
君に 幸せあれ!

乾杯! 今 君は人生の
大きな 大きな舞台に立ち
遥か長い道のりを 歩き始めた
君に 幸せあれ!
君に 幸せあれ!
いい日旅立ち

雪解け間近の北の空に向い
過ぎ去りし日々の夢を叫ぶ時
帰らぬ人達熱い胸をよぎる
せめて今日から一人きり旅に出る

あゝ日本のどこかに
私を待ってる人がいる
いい日旅たち夕焼けをさらしに
母の背中で聞いた歌を道連れに....

岬のはずれに少年は魚釣り
青きすすきの小径を帰るのか
私は今から想い出を創るため
砂に枯木で書くつもり“さよなら”と

あゝ日本のどこかに
私を待ってる人がいる
いい日旅たち夕焼けをさらしに
母の背中で聞いた歌を道連れに....

あゝ日本のどこかに
私を待ってる人がいる
いい日旅たち幸福をさがしに
子供の頃に歌った道を道連れに....


第55回定期演奏会賛助出演
作詞 北原 白秋
作曲 多田 武彦
V 芥子の葉
           
芥子は芥子ゆえ 香もさびし   「香」か     
ひとが泣かうと 泣くまいと    「か」こ
なんのその葉が知るものぞ
なんのその葉が知るものぞ
知るものぞ

芥子は芥子ゆえ 香もさびし 香もさびし
香もさびし 香もさびし
香もさびし 香もさびし

わたしはわたし
芥子は芥子
なんのゆかりもないものを

わたしはわたし
芥子は芥子
なんのゆかりもないものを

わたしはわたし
芥子は芥子
なんのなんのゆかりもないものを

芥子は芥子ゆえ 香もさびし
ひとが泣かうと 泣くまいと
なんのその葉が知るものぞ
なんのその葉が知るものぞ



W 花火


花火があがる    
銀と緑の孔雀玉   
パッとしだれて ちりかかる
紺青の夜の薄あかり   
ほんに ゆかしい歌麿の
舟のけしきに ちりかかる ちりかかる

花火が消ゆる
薄紫の孔雀玉    
紅くとろけて ちりかかる
Toron… Tonton…
Toron… Tonton…    
色とにほいが ちりかかる   
両国橋の水と空とに ちりかかる

花火があがる
薄い光と汐風に   
義理と情の孔雀玉   
涙しとしと ちりかかる     
涙しとしと 爪弾の   
歌のこころに ちりかかる
団扇片手のうしろつき   
つんと澄ませど あのように
舟のへさきに ちりかかる

花火があがる
銀と緑の孔雀玉
パッとかなしく ちりかかる     
紺青の夜に大河に     
夏の帽子に ちりかかる
アイスクリームひえびえと
ふくむ手つきに ちりかかる
わかいこころの孔雀玉      
ええなんとせう 消えかかる 消えかかる
U.男声組曲 『雪と花火』
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T 片恋

あかしやの 金と赤とが ちるぞえな
あかしやの 金と赤とが ちるぞえな 
かはたれの 秋の光に ちるぞえな
かはたれの 秋の光に ちるぞえな
あかしやの 金と赤とが ちるぞえな
あかしやの 金と赤とが ちるぞえな
かはたれの 秋の光に ちるぞえな
                   
片恋の 薄着のねるの わがうれひ    
片恋の 薄着のねるの わがうれひ
曳船の 水のほとりを ゆくころを
曳船の 水のほとりを ゆくころを
やわらかな 君が吐息の ちるぞえな
やわらかな 君が吐息の ちるぞえな
あかしやの 金と赤とが ちるぞえな
ちるぞえな



U 彼岸花

憎い男の心臓を   
針で突かうとした女           
それは何時かのたはむれ  
憎い男の心臓を
針で突かうとした女
それは何時かのたはむれ

昼寝のあとに
ハットして
きょうも驚くわが疲れ
昼寝のあとに
ハットして
きょうも驚くわが疲れ

憎い男の心臓を
針で突かうとした女
もしや棄てたらきっとまた
もしや棄てたらきっと
また
きっとまた
    
どうせ 湿地の     
彼岸花
蛇がからめば
身が細る

赤い湿地の
彼岸花
午後の三時の鐘が鳴る